北海道薪ストーブ論争
北海道の地震に関連して、被害に遭われた方々にはお見舞い申し上げます。
一日も早く日常を取り戻す事をお祈り申し上げます。
そして北海道民は電気が止まったら薪ストーブを使えばよろしいという突飛な論争が持ち上がっているようです。
これに関しては薪ストーブユーザーの私から言える事は殆どありません。
そもそも私は北海道に住んでいませんし、そこの冬を経験しているわけではないですから。
そして
"ユーザー"
としている通り、ライトな印象で趣味の範疇から出ないからです。
そういう私が、薪ストーブは良いから北海道の方々も使って〜とかそんな軽率な事は言えません。
ツイッター上では様々な議論を呼んでいるこの話題ですが、
そんなライトなユーザーから一つだけ言えること。
それは、
「無理じゃね??」
です。
だって考えてみて下さい。
いくら高気密、高断熱の現代の家だって、夜間、皆が寝静まった後の追加の薪投入は誰がするんだっつう話ですよ。
夜間は一番寒い時間帯ですよ❄️
それに北海道の冬は、ここ東京に比べたら猿でも分かるくらい厳しい寒さですよ。
常時運転できるエアコンならまだしも、ねぇ。
それに人口の最も集約できる集合住宅はどうすんのさ。
アパート内に火力発電所有れば良いけどさ。
(本末転倒)
別に原子力発電を推奨しているわけではないんです。
けども一概にみんな薪ストーブ使えってのもおかしな話ですよね。
(ま、そうは言っていないと思いますが)
そもそも石炭ストーブとか灯油ストーブとかフル活用している(していた)地域で、エアコンを経て、なぜいま薪ストーブを話題にするのか。
これは、恐らく想像力の欠如です。
自分の知識だけを正当化してしまう。
薪ストーブライトユーザーの私の考えでは、
「暖を取る」
という側面では、十分です。あったかいです。エアコンなんかよりずっと。お風呂に入っている様な暖かさの質です。
「価格」
でも暖房器具としてだけでみたら値段が高い。約100万円
(実際は煙突と工事費が高価、本体はそこそこ。薪はどうとでもなる)
「災害に備える」
という側面では、同じ100万円で発電機とか蓄電池とか買った方が現実的ですわ。
「燃料」
災害の度合い種類によるけれども、電気、灯油、薪なんかの調達の話は比べても意味ないです。どれだって多少なりとも影響はある。
現代で薪を使ってる人の大半は、それしかないか、趣味の為ですから、なおの事無意味です。
平時で有れば、そりゃ電気が楽チン。スイッチポンですから。
それを趣味の力で乗り越えるのが薪ストーブユーザー達。
ここから妄想なんですけど、
例えば、ここ私の居る東京で真冬に地震があって、電気が止まったとする。
私の家と私の家にある薪ストーブの煙突と本体に異常がなければそりゃ重宝します。
暖も十分取れるし、調理もできます。
現状、暖房はほぼ薪ストーブなので。
で、もっと妄想を進めてみましょう。
災害後、インフラの全てが壊滅し、無政府状態になり、社会秩序が崩壊したとします。
それがずっと続いていく世界になったとします。
人口は減り、物資や寝床確保のため、暴徒が街を彷徨い、生命の危機を感じる世界になったとします。
その時、
それでも薪ストーブは使えます。
あれだけ趣味の物だと言いながら。
炉が痛むとか、煙道火災とか、煙の匂いガーとかそんなこと言ってる場合じゃなくなるので、壁を剥がし建材を、近くの庭木を伐採し生木であろうが薪にします。本や家具だって燃やす。
雨水、雪を煮沸して飲料水の確保。
小動物を狩猟して、生肉を🥩調理。
薪割り斧は暴徒を退ける為の武器とします。
これで家族や友人など少人数で有ればささやかな団欒を多少なりとも維持できます。
要は、危機意識がどこまで働いて、その時その道具がどこまで使えるかって話です。
そういう意味では薪ストーブは使用許容範囲は広い。
エアコンも、電気ストーブも、石油ストーブも、薪ストーブだってただの道具です。最後の選択はマッチだっていい。
命の危険があるのならば、今乗り越えたい状況に一番適したものを選ぶのがまず最初。
余裕を作り、その後で未来の事を少し想像してより良い物を選択したり作ったりしていく。
それが人類がずーっとして来た行動です。
その時、一時的に環境に多少悪影響であれ、これはどうしようもなく変えられない。
先々を良く良く想像して、
色々な切り口から観察する目を持って議論していかないと、マジでくだらん論争にしかならない。
たのんますよ。ほんと。
(息子世代よ)
最後に言いたい
「薪ストーブは焚き火でもだるまストーブでもキャンピングストーブでもなーい!」
それだけはよろしくお願いします。
続く