suzukisanchi’s blog

建築事務所にお願いして薪ストーブのある家を建てました。その後の生活などを書いています。

建築工事をどこに発注するか悩んでいる方へ

まだ家を建てる決意から半年ほどしか経っていないが、工事が始まって、建築の勉強もして、今、建築に対して思っている事をまとめておく。

(ですます調、である調が混在しているが、前者は見てくださる方への問いかけ、後者は自分への問いとお考え下さい)


この記事は一部の方には不快に感じるかもしれないので、その時はごめんなさい。


注文で新築を考える時、大まかにみて3つあると思います。

1.HMに依頼する
2.建築家(建築事務所)に依頼する
3.工務店に依頼する
4.セルフビルド



4は北の国からのゴローさんよろしく、自分で全て工事する事。かなりの専門知識や時間がないと難しい。


大抵場合1か2か3でしょう。

私は最初、どちらでも良かった。
結果として2の選択肢を取った訳だが、自分自身、建築業界で働いていた経験も含めて、その感想を書いてみたいと思う。


費用面:
依頼する前に1.2両方に仮図面と見積もりを取った。
その結果は、、、、。


変わらない。変わらないのです。


本当に同じ予算でいける。
土地+建物で全く同じ金額でどちらにも発注可能だった。

1は様々な値引きを行なってからの値段。2は値引きなど無しで、です。

勿論、建物の形は違う。
広さ、機能など希望は通す前提での話ではある。


シンプルに
建築家には、設計監理費用として総予算の1割が入る。
うちの場合は、設計から現場の管理監督も建築家がやる。
他9割は工務店だ。


比較対象のHMはどうだろうか。
詳しくは調べていないのだが、恐らく

HMに1割、専属や契約している工務店に9割かと思う。

同じですな。

でも思ったのだが、HMは巨大な企業だ。
社内の営業さんや建築家さん、その他にも様々な人を雇っている。
すると、1割の中で効率良く仕事する為にある程度のユニット化が必要なのかと思う。
カタログを作って、その中からスタイルや部材を選んで家を建てていく。
当然そこからはみ出た物はオプション扱いになる。
増額になるか、諦めるかのどちらかだ。
そして出来た物は建売と似た見た目の注文住宅となってしまう。

これは悲しかった。
2の図面を1に持って行っても絶対出来ませんと言うだろう。


これは想像だが、工程が簡素化出来る事を理由に、工務店の経費をなるべく安くして、彼らの取り分を減らそうとするかもしれない。その結果は建物の仕上げに影響するだろう。


私からすれば全てにおいてうまく回っていない様に感じてしまった。






現場の管理:

3と比較してみる。
私が選んだ2の場合、建築家と工務店の現場監督、現場を管理する人間が2人いることになる。

工務店の現場監督は工務店の人間だから当然工務店に優しい。面倒臭ければ出来ませんと言うかもしれない。
その人にちょっと待てと言える人間が建築家という事になる。

施主自身が現場に毎日行ければ、工務店に意見も言えて最良だが、そうもいかないのでコレは助かる。
気弱な私には無理である。

また、建築家が厳しい目で工務店を選ぶので安心感がある。
造りによって、向いている工務店を選択する様な事も出来そうだ。実際我が家も、工程によって様々に発注先が変わる。
上手いけど高いとか、とにかく安くて早いとか、独創的とか、適材適所で、そういう職人のいる所へ発注を振り分けている様だ。



建築家の人間性を見極めるのは施主自身だ。
逆に言えば、それさえ出来れば全て上手くいく。





時間:
とにかく完成までの時間が早いのは1のHM。
カタログから選べば完成する。

逆に2はとにかく遅い。4ほどでは無いけれども。
施主次第では幾らでも工期を延び延びに出来る笑

3はどのくらいか分からないが、やり取りする人間が少ない分、1と2の間位かな?


これは施主の目指すところによると思う。
時間をどう捉えるか。


早く新居に住みたい。とにかく面倒な事は嫌。
そういう人は1がいいと思う。庭が面倒なら外構はコンクリ打っておけばokな感じで。
もっと合理的なのはHMから建て売りを買う事。
注文と仕様はほとんど同じで、数週間放置すれば何百万円も値下げするしね(その相殺先は内緒)。周りの家が全て同じ見た目で良ければ立地が良い物も多い。
車を買う様に家を買えるので、そういうのが好きな人にとってはとても良いと思う。


人生で一度しかないイベントをトコトン楽しみたいなら2しかない。辛い事も多いけれど、自主的に色々調べて作り上げていく感覚はハマる人にはハマる。
私はこのタイプ。
予算が少ない事もあり、外構は手付かず、施主工事の部分も多いが、これは捉え方によっては一生家づくりが楽しめるという事である。
(ブログが終わらない笑)


3も同じ楽しみがあると思う。

それでも2を選んだのは、設計する人間が建築を知り、建築に憧れを抱き、より多くの建築を知っている人に頼みたいと思ったからだ。要するに建築マニアに依頼したかったのだと今になって思う。

勿論3にもそういう人間がいる場合もある。
でも、ただ単に優秀な住宅を作る知識ではなくて、「文化」として建築を捉えられる人間に頼みたかったのだ。

(私が以前勤めていた工務店はとにかく材木愛があって、ふんだんに良い材を使った木質な家を建てていた。そういう工務店は多い)





長い文、そして一部の方には不快な思いをさせたかもしれません。その様な方にはごめんなさい。



高い買い物だし、大きなイベントです。
秋の夜長、
皆さんもこの機会に是非、建築に対する想いを深く考えてみてはいかがだろうか。



つづく

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